機械製図で用いる部品欄の工程略称記号の一覧
ウェブでもあまり無かったので一覧をあげておきますね。
注意1 : JISなどで特に決まっている訳ではなく、慣例のようです。詳細は後記。
注意2 : 訪れてくれた学生の諸兄、これはあくまで私見であって、レポートの参考文献には相応しくないぞ。
「木」 … 木型工場
鋳造時の原型の一種、木型の製造工程ですね。
「イ」 … 鋳物工場
木型などで鋳物を作る工程ですね。
「キ」 … 機械仕上工場 / 機械工場 / 機械加工
機械を用いた仕上げ工程でしょうか。
「仕」 … 仕上組立工場 / 仕上げ
手作業などで仕上て組み立てる工程でしょうか。
「タ」 … 鍛造工場
鍛造による塑性加工の工程ですね。
「カ」 … 製缶工場
タンクなどを作る板金加工のひとつらしいです。
「シ」 … 試験場
品質検査の試験でしょうか。
「テ」 … 鉄板加工
そのまま鉄板の加工のようです。アバウトですね。
「プ」 … プレス加工
プレス機械による塑性加工ですね。鉄板加工の一つでもあるようです。
「ヨ」 … 溶接加工
溶接を用いた工程ですね。これも鉄板加工の一つなのでは。
「ヌ」 … 塗装
塗装する工程ですね。
「ネ」 … 熱処理
金属を熱処理する工程ですね。「熱」とも書かれる場合があるようです。
「ソ」 … 倉庫
倉庫から出す=在庫品や市販品を用いるという意味ですね。定番ネタ。
~後記~
これらの加工略称の表記がJISに記載されているのか一通り調べましたが、製図ハンドブックには無いようでした。なのでこれら略称はこの界隈の慣例によるものかと思います(違ってたら教えてください)。製図関係の教本を幾つか調べてもそれぞれ載っている略称が異なり、非常に煩雑な印象を受けました。例えば 「機会仕上工場」 と 「機械仕上加工」 と 「機械仕上」と「機械工場」。熱処理の「ネ」と「熱」など。今回の記事は、こういった曖昧さを正す目的があります。
なお、表面性状に用いる加工方法の記号は 「JIS B 0122」 の 『加工方法の記号』 に一覧がありますが、部品欄で用いるものとは性質がずいぶん異なるようです。