ある元栃木の工業人.jp

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Google Earthにて沖ノ鳥島が表示されなかった問題についてのお話

Google Earth沖ノ鳥島が表示されない時期が、去年の暮れごろから今年の6月までありました。

混乱している人も多いようでしたので、今更ですがここに事実関係をつらつらとまとめておきます。



沖ノ鳥島が表示されなくなったのは、Google Earthバージョン7.0がリリースされたと同時に起きました。

Google Earth 7.0 は今までとは描写や処理方法が大きく変更され、スマートフォンなどの携帯端末でも快適に見られるよう、不必要なデータを省略する処理が行われるようになりました。

その例として、次の図を見てください。右が 7.0 左が 6.0 です。

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同じ条件でキャプチャーしたものですが、7.0の方が地形の描写が雑なのが分かるかと思います。

そして海底はさらに省略され、例として次の図を(ry

f:id:kazu_souri:20210131221719j:plain

左の 6.0 に比べ、右の7.0ではまっ平らになってるのが分かります。ぺったんこですねぇ

つまり、陸上部分と、海底部分では省略レベルが大きく異なる処理(のようなもの)が行われています。

となれば、何かしら 「陸上部分か否か」 というデータ(のようなもの)があると考えられますよね。

もしそのデータに、とある離島が欠落していたとすれば、ただの海底としてまっ平らになってしまうでしょう。



で、

Google Earth 7.0 が公開された当初、日本近海の島嶼の一部のデータが欠損していたらしく、島として認識されていなかった結果、それらの島がGoogle Earthから消えてしまったと考えられるのです。

なお、欠損していた部分は私が確認できただけで 沖ノ鳥島 南硫黄島 南鳥島 の三つです。

自分は今年初旬にGoogle本社、5月中旬に日本のフォーラムにこれらを連絡しました。これに効果があったのか無かったのか、6月ごろのデータベースアップデートで、沖ノ鳥島 南硫黄島 が正確に表示されるようになりました。南鳥島はもう一度本社の方へ連絡してみます。

沖ノ鳥島Google Earthから消えた事で、国際社会に認められなくなったのではないか、などと勘繰ってしまう方が多かったかもしれませんが、さすがに南硫黄島南鳥島を認めていないなんて事はなく、ただ単にデータベースのミスによるものだと考えられるでしょう。


以上で今回のGoogle Earth沖ノ鳥島消失問題のまとめとさせていただきます。


ちなみに私はGoogle Earth 6 の方が好きです。